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【データサルベージ】死亡した親のPCから情報を抜き出す

最近のWindowsパソコンを使用しているなら、個人利用であってもログインパスワードをかけて運用していると思われます。パスワードについては、たとえ夫婦、親兄弟であっても通常は教えないもの。普段はそれでかまいませんが、困るのは相続が発生した時です。

相続は、配偶者ないし子の包括承継になることが多く、プラスの資産だけでなくマイナスの資産も継承します。たとえば、死亡した父親がバソコン上で株式などの有価証券取引を行っていた場合、未払いの税金等を含めて取引に関わるものすべてを引き受けることになります。(相続放棄という手段もありますが、ここでは触れません)。通常はあまり起こらないとは思いますが、先物取引等でマイナス資産が発生していた場合、思わぬ痛手を被ることがあります。このため、相続に際して被相続人がバソコン上で行っていた商取引を把握しておくことは、自己防衛のために必要となってきます。

 

本題のデータサルベージですが、道具さえあれば素人でも簡単にできるケースがあります。簡単にできない条件として以下のような点があげられます。

1. パソコンのハードディスク(SSD含む、以下同じ)自体が暗号化されている。例えば、Windowsの機能であるBitLockerを使って暗号化されていた場合、回復キーを知らなければお手上げです。

2. サードパーティ製のツールで、ファイルやフォルダにアクセス制限がかけられている場合。秘文など。

3. 物理的な構造上、ハードディスクが本体から取り外しできないもの。筐体自体に鍵がかけられているケースもあります。eMMCを使用しているものもこの部類。

簡単に復旧できそうにないケースの場合、専門業者に頼んでデータサルベージしてもらうしかありませんが、必ずしも成功するとは限りません。むしろ、手付金だけとられて失敗するケースのほうが多いです。逆に、復旧できるケース=素人でもできる、図式が成り立ちます。

 

データを取り出す方法 

1. ハードディスクを取りはずす。

 デスクトップでもノートパソコンでも筐体の中から、ハードディスク本体を取り出す必要があります。通常、デスクトップは背面に筐体のカバーを固定しているネジがあるのでそれをはずしてケーブルを外して取り出します。ノートパソコンは本体の裏側にハードディスクやメモリを取り付けるユニットの蓋があり、それをドライバーではずして取り出します。このあたりのハードディスクの取り出し方は製造メーカーによってまちまちなので、メーカのHPからマニュアルを参照したほうがいいかもしれません。潰れたメーカーの製品やおそろしく古い製品でなければ、大抵マニュアルが見つかるはずです。また、有名製品であれば、動画サイトなどで取り外し方が掲載されている場合があります。

2. USB接続のドライブ変換アダプタを準備する。

 ハードディスクの接続形式にはIDESATAの2通りがあり、更にIDEは3.5インチサイズ用のインターフェースと2.5インチ用のインターフェースがあります。ハードディスクの大きさ自体は3.5インチか2.5インチです。前者はデスクトップ、後者はノートパソコンで主に使われます。

 この異なるインターフェースをUSB2.0ないし3.0に変換してくれるアダプタが世には存在します。これを用いて、裸のハードディスクをUSBドライブのように扱います。FIDECOの製品を使用し、IDEハードディスクドライブを例にした場合、接続は以下のようになります。

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3.5インチIDEインターフェースと電源ケーブルをハードディスク本体にとりつけ、USBインターフェースを正常に起動しているパソコンと接続します。

3. パソコンにUSB接続しデータを吸い上げる。

 ドライブ変換アダプタをつけたハードディスクは市販されているUSBハードディスクドライブとなんら変わりません。動いているパソコンに接続すれば、USBドライブとしてそのまま認識されます。このとき、注意するのは元のパソコンでのフォーマット形式です。WindowsXP以降であれば、通常NTFSでフォーマットされているはずなので、Win7、Win10パソコンでそのまま認識できます。接続元のフォーマットを認識マウントできればいいので、極端なところ、接続先はWindowsでなくともかまいません。 

 

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上図はChromebookで マウントした様子です。

データを吸い上げる際には、多少感がいるかもしれません。大抵の人は自分のホームディレクトリにあるマイドキュメントフォルダに重要な書類を入れていることが多いので、ここを漁れば何かしらお目当てのものが見つかる可能性は高いです。また、ブラウザのお気に入り等もどこのサイトに接続していたかを知る上で参考になります。

 

 

 

こんな面倒くさいことをしないために

このように手間暇かかることを避けるためには、親を説得してパソコンやスマホにかけられたロックやパスワードを聞き出しておくことです。私はそうしています。

だが、プライバシーに反するとして頑なに拒否する人も中にはいるでしょう。自分が死んでも電子データは存在し続けます。半永久に存在し続けるのも気味が悪いものです。

Googleのサービスとして、一定期間アクセスがないアカウントに対して、データを封鎖すると同時に、予め決められた別アカウントに対して、内容を継承するかの判断を委ねるメールを送信できる機能があります。世間では遺言サービスとか死後対応サービスと呼ばれています。この機能を利用して、相続人に対してパソコンやスマホのロック解除方法を伝えることもできます。

Googleアカウント無効化管理ツール

 

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