【レガシーOS】Windows95でwinsock2にバージョンアップした際の不具合解消方法
すでに姿を世に見せなくなって久しいWindows95。世の中の大半の人には役に立たない覚書。
Windows95はデフォルトでソケット通信モジュールとしてwinsock1.1までしか対応していません。通信プログラム(TelnetやFTP)の中にはwinsock2を使用しているものが多いため、Windows95で動作させようとするとwinsockをバージョンアップする必要があります。Windows98以降はwinsock2に対応。
以前は上記マイクロソフト公式ページからwinsock2モジュールを落とせましたが、すでにリンクは途切れています。必要なかたはWebアーカイブ等で探してみてください。
W95ws2setup.exe
というのがインストールファイルです。通信モジュール本体だけでなく、telnetなど関連するプログラムもアップデートされます。
このアップデートプログラムは実は英語版であり、日本語環境にインストールしてしまうといろいろ不具合が発生します。最たるものは、TCP/IPの設定画面が英語表記になり、一部ウィンドウ枠がおかしくなり、値の変更ができなくなること。IPアドレス等を変更したいときには困ってしまいます。以下は、本不具合を解消する手順です。
レジストリエディタを開き、\\HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\Class\NetTrans\(任意の数字)\
を展開します。
ここで、以下の値を各人の環境に合わせ変更します。(すべて文字列)
・デフォルトゲートウェイ(DefaultGateway)
・IPアドレス(IPAddress)
・ネットマスク(IPMask)
この設定を行うことで、winsock2を支障なく使えますが、不具合は残ったままです。根本的な不具合を解消するためには、TCPIPモジュール自体を英語版のインストールされたものから、日本語版の元のものに戻してやる必要があります。
winsock2をインストールすると、C:\Windows\ws2backupというフォルダが作られ、そこに置き換える前のモジュールがあります。この中で、mstcp.dllファイルをC:\Windows\System直下のものと入れ替えます。再起動すれば、元の日本語版のTCP/IP設定画面が使えるようになります。