【Ubuntu】DOSBox-Xを導入する
今回はUbuntuにDOSエミュレータであるDOSBox-Xを導入します。DOSのエミュレータは数多く存在しますが、
1. 日本の国民機であったPC98をサポートしていること
2. DOS本体のOSロムを必要としないこと
といった諸々の点を考慮すると選択肢は限られてきます。DOSBox-Xは単体でDOSエミュレータとして完結しており、かつPC98もサポートします。
Ubuntuのソフトウェアセンターにもsnapが置いてありますが、日本語フォントが欠落しているなど難があるため、ソースから取得しビルドします。Githubから取得するので、gitコマンド自体がインストールされていなければ、まずaptで取得してください。
$ sudo apt install git
$ sudo apt build-dep dosbox
$ sudo apt install autogen automake libavformat-* libswscale-* libavcodec-*
gitコマンドを入れると同時に、ビルドに必要なツールやライブラリを取得しています。すでにあるなら必要ありません。
ホームディレクトリ上で作業を行うので移動し、Githubからソースを取得します。
$ cd ~
$ git clone https://github.com/joncampbell123/dosbox-x.git
autogen → configure → make → make install の一連のビルドコマンドを入力します。
$ dosbox-x
$ ./autogen.sh
$ ./configure -disable-avcodec -enable-sdl2
$ make
$ sudo make install
configure のオプションでは、avcodecを無効にしていますが、無効にしないとビルドに失敗します。SDL2の有効化は好みです。大抵はデフォルトのSDL1でも大丈夫かと思いますが、SDL2にしないと音が出ないエロゲもあったとどこかで見かけた記憶があります。
$ dosbox-x
dosbox-xが起動すれば成功です。
デフォルトではPC-DOSモードです。
ホーム直下に各種DOSアプリをいれておくディレクトリを作成しておくと便利です。ここでは動作確認のためにDOSゲームアーカイブ(洋ゲー)からFreeのソフトを落としてインストールします。
DOSBoxでの動作確認がとれているものは、印がついているので参考になります。とりあえずBrix-Boxという落ちものゲーをダウンロードし解凍、先程作ったDosアプリディレクトリに放り込んでおきます。このあたりはコマンドを使わずとも、Windowsと同様にファイルマネージャーの操作(コンテキストメニュー)でできます。DOSBox-Xを立ち上げ、Zプロンプトから以下のコマンドを入力します。
Z:\> mount C /home/(username)/Dos
Z:\> C:
C:\> cd brix-box
C:\> BRIX
キーボードは英字配列になっているので、:(コロン)はshift + ;(セミコロン)です。
こんな感じです。赤枠で動かすタイルを選択しスペースで決定、左や下に動かして同じマークのものが重なればタイルが消えていきます。
次回はPC98モードで動かしてみます。下半身の期待は若干膨らみます。