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【Chromebook】Wine4の動作状況

ChromeOSのLinuxコンテナがアップデートされ、Debian9からDebian10ベースにバージョンアップしました。これに伴い、Wineのバージョンも1.8から4にあげられています。すでにWineがインストールされていれば、Linux本体のバージョンアップと同時にWineもアップデートされます。後からWineをインストール方法はこちら。

self-fella.hatenablog.com

  


〈目次〉


 

1. Linuxコンテナのアップデート方法

ChromeOSをバージョン86にアップデートした際に、Linuxが有効になっていればコンテナをアップデートするか尋ねられます。全体で30分程度。後で実行する場合は「設定」の「Linux(ベータ版)」の中からアップデートを選択できます。

Linuxコンテナはデフォルトで英語ロケールになっているため、ターミナル等で日本語表示されません。コンテナ自体を日本語化するにはターミナルを立ち上げ以下の手順を踏みます。

$ sudo vi /etc/locale.gen

 (コメントが外れているen_US.UTF-8をコメント化、

  コメントになっているja_JP.UTF-8を非コメント化)

$ sudo locale-gen

 (ロケールの再作成)

$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8

 (ロケールを日本語に変更)

この後、Linuxコンテナを再起動します。ターミナルからログアウトしただけではキャッシュに残っている場合があるので、一旦マシンごと再起動し、コンテナを立ち上げ直したほうがいいです。

$ env | grep LANG

と入力し、ja_JP.UTF-8が表示されていれば日本語環境に切り替わっています。試しに、

$ man man

と打ってみて、日本語表示が出ていれば成功です。

 

Wineに戻りますが、ターミナルを立ち上げ、

$ wine --version

と入力し、wine-4.0と表示されていればアップデートされています。

ただし、インストールされるのは64bitバージョンであり、32bit版に比べて安定度はいまいちです。今回は64bit版で進めますが、32bit版も同時に使用できるようにするには以下のようにします。

$ sudo dpkg --add-architecture i386

$ sudo apt-get update

(パッケージ情報が更新され32ビット版のwineが追加される)

$ sudo apt install wine32

(パッケージのインストール)

 

32ビット版で動かすときは、環境変数WINEARCHを変更します。

$ export WINEARCH=win32

としwineを起動します。32ビット版しか使わないのなら、.bashrc等に記述しても可。

 

2. Wineの設定

アップデート前にwineを使用していたなら、wineのホームディレクトリを作り直します。

$ cd ~

$ mv .wine .wine_old

ホームディレクトリにある.wineを適当な名前にリネイムします。要らなければ削除しても可。

$ winecfg

winecfgを動かせば、.wineが作り直されます。マシンにもよりますが2, 3分です。

 

Wineの設定ツールであるWinetricksもバージョンが古いと動作しないので、最新のものを取得します。20200412バージョンはWine4.0に対応しています。 GitHubから入手できます。

github.com

f:id:self_fella:20201019155635p:plain

ZIPをダウンロードします。

デフォルトのダウンロードフォルダにある場合、以下のようにします。(Linux共有されているのが前提)

self-fella.hatenablog.com

 

$ cd /mnt/chromeos/MyFiles/Downloads

$ cp winetricks-20200412.zip ~/

$ cd ~

$ unzip winetricks-20200412.zip

$ cd winetricks-20200412

$ sudo make install

 (インストールプロセス)

$ winetricks

古いバージョンのwinetricksが存在する場合、置き換えられます。/usr/binの下にインストール。winetricksの使い方は過去記事参照。必要なフォントやWindowsDLLを揃えます。

self-fella.hatenablog.com

ただし、winetricksはWineの64ビット版とはあまり相性が良さそうではありません。所々で警告ないしエラーが発せられます。大抵は気にせずに進めることができますが。

 

3. Wineの動作状況

では、先走り、早速Windowsエロゲを動かしてみましょう。面倒なので、対象となるWindowsエロゲは予めダウンロードフォルダに配置されているものとします。ダウンロードフォルダはLinuxと共有設定してください。

$ cd /mnt/chromeos/MyFiles/Downloads/(アプリフォルダ名)

$ wine (exe名)

f:id:self_fella:20201019161530p:plain

こんな感じです。64ビット版で動かしていますが、まあ進行できないことはないレベル、セーブとかするとたまにハングするといった状況です。

 

今回64ビット版を検証してみましたが、32ビット版の方が安定している感じです。古いwineを使い続けるのなら、Linuxコンテナのアップデート見送りがいいです。アップデートしてしまったら、32ビット環境への切り替えを行うのも一つの手です。